【ガチ調査】Lo-Fi Hiphopとは。オススメも紹介|日本人も生みの親?

Music

今やSpotifyなどでLo-Fi Hiphop系のプレイリストは大人気となっている「Lo-Fi Hiphop」
作業用BGMとしても人気です。

なんとなく好きだけど、よく知らないうちに流行ったジャンルの音楽でもあるんですよね。

そこで本記事では、Lo-Fi Hiphopって一体なんなのか、ルーツをひたすら紐解いていきます。

「音楽には必ず文化的背景とかストーリーがある!」

そう信じた筆者が、英語・日本語で情報を調査した上で書いておりますので、ぜひ読んでいただければ幸いです。

Lo-Fi Hiphopというジャンルの音楽に興味があって本記事を読んでくださっている皆さまには、「Youtubeのライブ動画で聴いたことある!」「Spotifyでよく聞くプレイリストだ!」という方もいるかもしれません。

※こんな音楽です。Youtube で聴いたことありませんか?

まず概要をまとめると、以下の通りです。

Lo-Fi Hiphop
・【音楽の特性】
 └ゆったり目で繰り返しのビートに、Jazzの雰囲気が混ざっている
・【生まれた背景】
インターネット上で誕生?|Youtubeを中心に発展
・【意外な話】
日本人アーティストも第一人者
ではそれぞれ、詳細を各章で掘り下げていきます。

Lo-Fi Hiphopとは、どんな音楽なのか

まず、「Lo-Fi」という言葉からアプローチしてみました。

「Lo-Fi」とは、Low-Fidelityの略です。(=音質が不必要にゆがんだり、不完全であること)

言葉通りにいくと、音楽として質の低いイメージを持ちますよね。
もちろん、Lo-Fi Hiphop = 本当に質が低いというわけではないです。

このジャンルの音楽ではよくあるのですが、テープやレコードから音を抽出したときに入る雑音が、いい感じの味となっているため、Lo-Fiと名付けられたようです。

(こんな音です。筆者には大好物な音です。)

※余談ですが対義語はHi-Fiは反対で、「原音を忠実に再現する高音質」と言う意味です。ハイレゾとかが、それです。

Lo-Fi Hiphopの音楽の特性

Lo-Fiの音楽的な特徴として、以下2点が重要かなと思います。

 ・①【質感】Lo-Fi(Low-Fidelity)
 ・②【音楽のノリ】”Boom Bap”※新しい言葉なので後ほど解説します。

まず①質感は、言葉通り前述したLow-Fidelityなのですが定義っぽく書くと下記の通り。

現代的なハイテク音楽機器で収録されたような音ではなく、より古い(レトロな)音を特徴とする。アナログな材料(カセットテープ・レコード)が使われたような音が多く使用される。
レトロな感じの音が多いためか、なんとなく聴いていて懐かしい気がします。
聴いていてノスタルジーな気持ちになる人もいるそうです。

そして、②【音楽のノリ】ですが、Lo-Fi Hiphopの基本的なノリは、古い時代(1970年代-90年代)のHiphopのノリ”Boom Bap”を継承しているそうです。

Boom = ドラムのキックの音
Bap  = ドラムのスネアの音
を意味しています。
Boom(キック)とBap(スネア)の音を軸にループしていて、そこにJazzっぽい音が入っていることが多いです。
(↓こんな音楽です)


Lo-fi Hiphopも①【質感】Lo-Fi(Low-Fidelity)と②【音楽のノリ】”Boom Bap”を意識して聴くとより楽しめるかと思います!

Lo-fi Hiphopの生まれた背景

2017年時点で「そのようなジャンルはYoutube以外に存在していなかったー」
海外のブログや、ラジオを調査しているとそのような声が多くありました。

今でこそ、Spotifyなどの各音楽ストリーミングサービスでは、当たり前のように存在しているジャンルです。

しかし、2017年前後ではあまりジャンルとして確立していませんでした。

では、どのようにしてLo-fi Hiphopは生まれ、拡散されていったのでしょう?

1986年に、”Lo-Fi”という言葉が生まれた

DJ William Bergerという人が1986年に、”Lo-Fi”という造語を作ったそうです。

彼は、実際に家庭で音をレコーディングしていたみたいなので、必然的に音が”Lo-Fi”になったのでしょうか。(これは筆者の推察です)

DJ William Bergerがクラブなどアンダーグラウンドで活動している最中、Billboard top 10入りするLo-fi音楽もありました。

それがBeck – Loserです。キッチンでレコーディングされた曲らしく”Lo-fi”忠実ですね(笑)

留意すべき点としては、“Lo-fi”という言葉が作られただけであって、”Lo-fi Hiphop”ではない点です。

「Lo-Fi(=音質が不必要にゆがんだり、不完全であること)も、良い味出しててええやん」となったという感じですかね。

“Lo-fi Hiphop”がYoutube上で生まれる。

DJ William Bergerによる造語である”Lo-fi”音楽は少し流行ったものの、90年代〜2000年代まで別に着目されることはありませんでした。

しかし、そのユニークな”Lo-fi”の音の質感を追求したいという人も多く、ビンテージな楽器で音を奏でようと試みる人もいたそうです。

(後に、これらの音をサンプリングしてHiphopミュージックに活かそうとする人らが出てくるのは不思議ではないですね。)

そして時は経って、、、2010年代中頃。

SNSや掲示板で、”Lo-fi Hiphop”という言葉が出てきました。(この辺は自然発生的で、ちゃんとしたルーツがわかりません。)そして最も影響のあったのが、Youtube上のプレイリストだと言われています。

((筆者の推察))
“Lo-fi”っぽい質感が好きな人がいた
“Lo-fi”っぽい”Hiphop”を、“Lo-fi Hiphop”と呼んじゃった
→「“Lo-fi Hiphop”で一括りにしちゃおうぜ」ってプレイリストとかが作られた
→最近の音楽にはないけど、どこか心地良いね。スキ!
→流行る。

2016年から存在しているこちらのチャンネルは、聴いたことがある人も多いのではないでしょうか。

ただ2016年頃の動画を見てみると、”Lo-fi Hiphop”というタイトルの動画はないので本当に黎明期だったことが伺えます。

とはいえ、2016年は、SNSやYoutubeがもう世に出回ってる時代。
ユーザーが好きにコンテンツを作れるし拡散もできますので、自然に広まっていったと考えられます。

同様の流れか、”Lo-fi House”というジャンルも生まれていたりします。
これからも、過去の音楽を新しい観点で一括りにして新しいジャンルが生まれるかもしれません。

“Lo-fi Hiphop”という言葉が生まれる前からその音楽を作っていた人たち

前章の通り、Lo-fi Hiphopっておそらく後付けでつけられた名前なんですよね。

言い換えると、“Lo-fi Hiphop”が広まる前から、その手のジャンルの音楽を作っていたアーティストたちがいたということです。

代表的な3名を紹介しますね。

①Nujabes|世界中から死を惜しまれた日本人
②J Dilla|
90年代のHiphopビートメーカーといえばこの人
③DJ Shadow|
彼も90年代最前線で活躍していた人。トラップ、アブストラクト・ヒップホップと呼ばれるジャンルを築いたすごい人

彼らの音楽は一言で表せないので、感じてください。(笑)

①Nujabes|世界中から死を惜しまれた日本人

 

②J Dilla|90年代のHiphopビートメーカーといえばこの人

ちなみにDillaの生涯をまとめたこのような本もあります。
 J・ディラと《ドーナツ》のビート革命

③DJ Shadow|彼も90年代最前線で活躍していた人

①Nujabesは、あまり日本では有名ではないですが世界中から人気のあったアーティストなんですよね。意外にも“Lo-fi Hiphop”への貢献者が日本人だということは本当に誇らしいです。

2018年には、Spotifyで「海外で最も再生された日本国内アーティスト」で3位と発表されています。「彼の音楽は、繰り返し聴きたくなるくらい美しいからかな」、と筆者は思っています。

※非常に残念ながら2010年にNujabesは逝去され、先日10周忌を迎えました。ご冥福お祈りします。

まとめ|Lo-Fi Hiphop

本記事を通して、Lo-Fi Hiphopとは何ぞやが少しでもわかって好きになってもらえたら、筆者もハッピーです。

「インターネット上で、”Lo-Fi” と”Hiphop”が掛け合わせて再定義されることによって生まれたジャンル」と考えると今時な感じがしますね。

この古きよきテイストが感じられる&ビードが気持ちいいジャンルの音楽はなかなかないのでぜひ聴いてみてください!

こういう史実もあるよ、とかがあればコメントいただけると嬉しいです。

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